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歌仙「一夜庵宗鑑づくし」 [一夜庵連句会]

歌仙「一夜庵宗鑑づくし」
起首=平成二十年一月十九日
満尾=平成二十年一月末日

発句 貸し夜着の袖をや霜に橋姫御   宗鑑  冬
脇    一夜庵より休め田拝む    不遜  冬
三  犬筑波傍に川鶴美酒ありて     不  雑
四    破れ障子に千里眼あり      宣長  雑
五  月に柄をさしたるうちわメール便  宣 秋・月
六    下の下の客はまず草泊り    不  秋
ウ  
一  さもあれば都のうつけ紅葉踏む   不  秋
二     陣営深く睦言交わす       宣 雑・恋
三  ういういし若菜食べたくなる女    宣 雑・恋
四    きらめくばかり宗鑑恋句     不 雑・恋
五  汝のため吾は雲公してくるよ  不 雑・恋
六    仏も原をくだすとぞ聞く 宣 雑
七  讃岐路のほととぎす啼くホットキー 宣 夏      
八    狂雲の上夏月煌々       不 夏・月
九  破戒僧一休禅師の流れ汲む     不 雑
十    花の香盗み嵐ふきの塔     宣・春・花
十一 春の海沓音天神奏でたり     宣 春
十二   流浪の僧よ瀬戸内讃歌    不 春
ナオ
一  佐保姫の春来たりなば幸あらん  不 春
二    馬のばりする尿前の関      宣 雑
三   遍路みちちょと入り込んでたわたわと 宣 雑
四    四国霊場消防訓練        不 雑
五   さざなみの荒れし都が眼うらに  不 雑
六    西への旅の草鞋整う      宣 雑
七   媼とは言えどしたたかしな見せて  宣 雑 恋
八    大般若の孕み女冬眠      不 冬 恋
九   寒くとも寄り添えば良し夫婦仏   不 冬 恋
十    なあたりそとわらべわらわら  宣 雑
十一  三日月は弓かそれとも釣り針か  宣 秋・月
十二   ひやひや室町浦島太郎     不 秋
ナウ
一   竹の春竹馬狂吟葉ずれ音    不  秋
二    鷺の目をしたつくつく法師   宣 冬
三   能筆という一芸を携えて     宣  雑
四     笈の小文の芭蕉翁有り    不 雑 
五   妙喜庵・備中・山崎・花遺跡   不 春・花  
挙句    御姿に降る春の木漏れ日   宣  春   


>(1)幾里越えて鶯の声(2)終焉の地に初音とどきぬ(3)波路はるかに春の日の入る
>(4)終焉の地に吹く春嵐(5)御姿に降る春の木漏れ日(6)光あふるる讃岐路の春

この六句、「宗鑑自刻像」に接して、五句目でいきたいですね。

>奉納する機会をねらっています。それまでにお手入れ下さればありがたいです。

「ウーン」、デアルナラバ、もう少し恰好をつける手もあったが、「犬筑波集」の撰者の、
宗鑑には、こういう、「形式バラヌ」のも一興か〈?〉
下記のものに、「サリゲナク」挟んで、「サリゲナク」、宗鑑自刻像の前にと・・・、

(剣持文庫)創作「俳諧の風景」(第16回香川菊池寛賞受賞作)
http://www.k3.dion.ne.jp/~kenmoti/index.htm

トシテも、全体の手入れで、

一 作品の「 」などは必要最小限度とする。
二 「ルビ」も消した方が様になるか。
三 名も一巡後は略字。
四 さらに、参考の「歌仙の流れ」関連のものも不用か。
五 ここまでくれば、旧仮名の方が様になるか。
六 そして、縦書きになるのかナ

 
 一夜庵宗鑑づくし
  
  一夜庵宗鑑居士追善〈脇起り〉      
 貸し夜着の袖をや霜に橋姫御  居士    
   一夜庵より休め田拝む     不遜  
 犬筑波傍に川鶴美酒ありて      不  
    破れ障子に千里眼あり      宣長  
 月に柄をさしたる団扇メール便    宣 
  下の下の客はまず草泊り      不  
ウ  
 さもあれば都のうつけ紅葉踏む    不  
   陣営深く睦言交わす        宣 
 ういういし若菜食べたくなる女     宣 
  きらめくばかり宗鑑恋句      不 
 汝のため吾は雲公してくるよ   不 
   仏も原をくだすとぞ聞く  宣 
 讃岐路のほととぎす啼くホットキー  宣       
  狂雲の上夏月煌々         不 
 破戒僧一休禅師の流れ汲む      不 
  花の香盗み嵐ふきの塔     宣
 春の海沓音天神奏でたり      宣 
  流浪の僧よ瀬戸内讃歌     不 
ナオ
 佐保姫の春来たりなば幸あらん  不 
   馬のばりする尿前の関      宣 
 遍路みちちょと入り込んでたわたわと 宣 
   四国霊場消防訓練       不 
 さざなみの荒れし都が目裏に     不 
   西への旅の草鞋整ふ       宣 
 媼とは言えどしたたかしな見せて   宣 
   大般若の孕み女冬眠       不 
 寒くとも寄り添えば良し夫婦仏    不 
   なあたりそとわらべわらわら   宣 
 三日月は弓かそれとも釣り針か    宣 
   ひやひや室町浦島太郎      不 
ナウ
 竹の春竹馬狂吟葉ずれ音       不  
   鷺の目をしたつくつく法師    宣 
 能筆という一芸を携えて       宣  
   笈の小文の芭蕉翁有り      不  
 妙喜庵・備中・山崎・花遺跡     不   
   御姿に降る春の木漏れ日     宣     
    
      起首 平成二十年一月十九日
      満尾 平成二十年一月 末日
      連衆 一夜庵宣長  同不遜
               〈文音〉
まあ、こんなところで。
さて、今回の「留め書き」

○ この歌仙のスタート時点では、室町時代の俳諧の祖といわれている山崎宗鑑に
  ついて全く茫洋としてイメージがわかなかったが、ゴール地点に至って、その
  イメージが鮮明になってきた。知れば知るほど魅力溢れる連歌師という思いが
  した。それにしても、芭蕉の時代の遙か以前の宗鑑の時代は、やはり、遙かな
  る浪漫の世界にあるということを実感した。不遜

これで、宣長さんにご許可をいただいた、宗鑑自刻の像と一緒に記念とさせていた
だきます。

なお、一夜庵連句会は、「発散と収斂」ということから、歌仙が巻き終わった後は、
「収斂」させる意味合いを持たせ、何か自分のためのコメント〈弔辞は禁物〉を付す
ことということで、宣長さんのものをよろしくお願いいたします。
〈宣長さんのものが来ましたら、上記のものに追加をいたしたく、あわせ、よろしく
お願いします〉。

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